西藤健司

スタンフォードd.School卒の元コンサルタントが経営者との『視座』の違いを痛感。『これからの日本をどうするか』という視座をもちながら働くチームへジョインするまでの思考の変遷。

「人材」は大きな経営イシュー。元デジタル領域のコンサルタントが挑む課題解決

西藤健司(にしとうけんじ)の前職は、デジタルの力でビジネスの課題を解決するコンサルタント。主に事業やプロダクトの成功を目指してきたが、もう一段上の「経営」の視点を身に着けたいと考え、for Startupsにジョインした。課題解決という仕事の本質は同じ。前職の経験も活かしながら、様々な成長フェーズにある会社が抱える、「人」という大きな経営イシューに向き合っている。多くの起業家やVCとの出会いにも刺激を受ける毎日だ。

新卒でスタートアップに参画した先駆者。選択を「正解」にするのは自分自身

西藤健司は、新卒でスタートアップに飛び込んだ先駆者でもある。東京工業大学大学院卒。在学中に「デザイン思考」を学ぶ場として、世界的に有名なスタンフォード大学d.schoolに留学した経験を持つ。そんな西藤が、新卒カードを発動したのは、デジタル領域のコンサルティングサービスを手がける株式会社ビービット(以下、beBit)。知る人ぞ知る少数精鋭の会社だ。当時は社員50人程度で、スタートアップと呼んでいいステージだった。大手日系メーカー、世界有数の消費財メーカー、大手広告代理店などの選択肢があったなかで、西藤は迷いながらもbeBitを選んだ。d.schoolで学んだことをそのまま実践でき、まさに、やりたいことができる会社だったからだ。

「選択肢が目の前にあると、どちらかが正解でどちらかは不正解のような気がしてしまいます。でも、本当はどちらも正解なのです。というより、自分で正解にすることができるはずです」。西藤は当時の心境と、今だからこその思いを口にする。

beBitでは、大企業をクライアントに、UX、CXを切り口にした収益向上やロイヤルティ向上、デジタル領域の新規事業創出などに取り組んだ。特にCX × 新規事業/サービス企画立案の取り組みは、西藤が他のメンバーと共に切り開いてきた事業だ。約5年間の在籍中に、会社の規模は50人から100人超に成長し、西藤のポジションも上がっていった。確かな足跡も残せた。

会社とともに成長した西藤は、スタートアップで働く楽しさを、「大企業で働いたことがないので、比較はできませんが」と前置きした上でこう語る。「スタートアップは、社会に価値あることをやらないと、会社が存続できません。だから、思いを持って仕事に取り組め、社会に貢献している実感もあります。動きが速く、無駄な承認プロセスもない。"自分がこの会社を作っているという実感"も持ちやすいと思います」。

for Startupsの3つの魅力。いい市場にいて、いいビジョンがあり、いい人がいる。

駆け足で過ごしたbeBitの5年間。充実感の一方で、コンサルティングを通じて、大企業の経営層や役員レベルとの会話が多くなるうちに、自分に足りないものも感じるようになった。事業やプロダクトの成功を目指す立場にある自分と、会社全体を考える彼ら。そこには「視座」の違いがあった。西藤は、何とかしてこの差を埋めたいと考えた。

「コンサルティングは、一部のスキルはつくけれど、事業運営や会社経営をするのには十分なものではない。自分は目の前の事業の成功を考えるが、経営者は、そのためにどんな人を採用し、育てるかといったところまで考える」と、痛感した西藤。より自分を高めるために、新たなステージで挑戦する必要性を感じた。「経営者の視点を持てる会社」という軸で情報収集を始めたとき、西藤の目を引いたのが、「成長産業を盛り上げる」と謳っていたfor Startupsだった。

いくつかの会社を見て、最終的にfor Startupsに決めた理由は3つ。「いい市場にいて、いいビジョンがあり、いい人がいる」。一方で、「ビジョンの実現に向かう道筋は整っていない」とも。だが、それもまた、西藤にはプラスの要素に思えた。ビジョンと人さえ揃えば、道を拓くことができる。むしろ、道が決まっていない分、自分で何とかできる余地が大きい。新卒の就職時と同様に、この選択を自分で「正解」にすることができると考えたのだ。企業の成長を支え、それが巡って日本を豊かにすることにも、やりがいと意義を感じた。

様々なフェーズの会社に関わるおもしろさ。課題解決という仕事の本質は変わらない

for Startupsにジョインした西藤は、ヒューマンキャピタリストとして活動を開始し、手応えを感じ始めている。そのおもしろさは、「色々な会社の成長のフェーズに寄り添えること」。いわゆる「人材ビジネス」をやっているつもりはまったくない。コンサルタントとして、これまでは、デジタルの力でビジネス上の課題を解決してきた。今は、向き合う課題の質が変わり、課題解決の手段が「人」になった。西藤は、そう捉えている。

「会社を10人から100人にする。100人から500人にする。それぞれのフェーズで、どのような人を採用するかは、スタートアップの経営者にとって、とてつもなく大きな経営イシューです。その課題にパートナーとして一緒に取り組めることが、非常におもしろいです」。

前職で、事業やプロダクトの課題に取り組んでいるときは、主にターゲットである顧客の目線で物事を見ていた。「人」、「組織」という課題に取り組む今は、会社の内側を見ている。視点が変わり、それだけ視野を広げることができた。転職時に抱いた「高い視座を持ちたい」という希望は、確実に実現しつつある。

たくさんの優れた起業家に会えることもおもしろいという。「スケールする会社は、会社のビジョンや価値観がしっかりしています。色々な人が集まるなかで『これは、やってはダメ』という枠を決めるより、『これを目指そう』という軸を決めている会社が強いと感じました。ビジョンに共感する人が一つの集合体になっているからです」。それは、for Startupsにも通じるものがある。

人々の目がスタートアップや成長産業に向かう社会へ。やれることはたくさんある

自らスタートアップに参画し、スタートアップの立場で大企業のビジネスを支援し、そして今度は、成長産業と数々のスタートアップを支援するようになった西藤。自分自身の経験も踏まえ、改めて、人々の目がスタートアップや成長産業に向かう社会を作りたいと決意している。

「ビジネスとしてサステイナブルで、集まる仲間も素晴らしく、ビジョンにも共感できる会社に参画できれば理想的です。でもこれは、自分次第で実現できます。就職活動のとき、『大企業が最良』という価値観を捨て、共感と仕事の内容で選ぶという観点があれば可能なのです」。西藤は、かつての自分がそうだったように、新卒からスタートアップに行くことが定着し、そして転職時にも、スタートアップの選択肢が増えることを目指す。「スタートアップはおもしろく、やりがいがあり、経済合理性もあります」。西藤は力説する。経済面で躊躇する人もいるだろう。だが、「VCなどから投資を受けていればお金もあり、将来の上場も見えている。ストックオプションも望めます」とも。

そのような社会の実現を目指し、スタートアップに対して、for Startupsができる支援は、もっとたくさんあるはず―。そう思い、西藤は今、ヒューマンキャピタリストというfor Startupsのベースの事業に取り組みながら、マーケットを冷静に眺めているところだ。コンサルタントとして培った俯瞰した視点で、for Startupsのやるべきこと、その中で、自分のやるべきことを発見していくだろう。前職での課題解決や新規事業創出の経験も、スタートアップへの支援に、直接的に活かせるに違いない。

入社から今までを振り返り、「周りのみんなは『日本をどうするか』という目線を持って働いています。普通は、目の前の目標に集中し、会社全体を考えているだけでもすごいのに、ここは、色々通り越して『日本』。自分も、より大きな視点でマーケットを捉えるようになってきました」と西藤。刺激を受け、確実に見える風景が変わってきた。求めていたものが、ここにあった。

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