戸惑い、もがいた先に見つけた仕事の手応え。自分の行動で世界を変えられる私たちの働き方、組織の在り方。

新卒でウィルグループに入社した古髙琢斗。入社当時、グループのキックオフで強烈な印象を受けた人物がいた。当時まだウィルグループの事業部として活動していたNET jinzai bank(現在のfor Startups)の志水雄一郎だ。その2年半後、志水のあの時の熱量に導かれるかのように志水のチームにジョインすることになる。だが戸惑いの日々が続いた。「古高は何をしたいの?」と何度も問われ、考え、もがく。しかし、その経験が今の仕事の充実感につながっている・・・・・・そんな古髙が、かつてもがいた日々を振り返る。

「あの独創的な人と一緒に働きたい」。新人時代の衝撃に導かれていく

「父方も母方も、みんな事業をやっていて、周りにサラリーマンがいない環境で育ちました。いずれは自分も起業するのだろうなと思っていました。そのため、社会人になるときは、なるべく早く経営に関わることができる環境で仕事をしようと考え、ウィルグループを選びました」。古髙は当時を振り返る。大学ではプログラミングを学んだが、あえて真逆の営業を選択。最終面接では「(起業のために)2年で辞めます」と宣言し、「いいよ」と受け入れてくれた懐の深さにも好感を抱いた。

入社後の古髙は、本当に辞めるタイミングを探っていた。部門の新人賞を獲るなど、一定の達成感を得ると転職を考え始める。しかし、結果としてその後も会社に留まり、新卒採用担当も経験する。その後、人事からグループ内のある部署へ異動することを提案される。それが、for Startups(当時はNET jinzai bank)だ。この打診は古高の胸に響いた。興味をもっていた志水雄一郎のチームだったからだ。

ウィルグループ入社直後の全社キックオフにNET jinzai bankの責任者として志水も登壇していた。古髙は言う。「独創的な人がいると思いました。当時はウィルグループの上場前。普通であれば上場に向けて足元の業績を着実に固めることが大事でしょう。ところが志水は『僕らが日本を勝たせる!』と、とてつもない熱量で言っていたのです。なぜ、そんな発想になるのか、当時の自分には理解できませんでした。だから、一緒に働いて思想や行動原理を知りたいと思ったのです」。

新人時代に深い印象を残した志水の姿。もちろんNET jinzai bankの事業にも興味があった。異動を打診されたときは、スタートアップ支援が軌道に乗り、日本最大級のスタートアップイベントである「SLUSH ASIA(現:SLUSH TOKYO)」の開催をサポートし、業界で存在感を放ち始めていた頃だった。「これから日本を変えていくビジネスモデルとは、どういうものか。日本と世界の市場を間近で見られることも魅力でした。起業という目標からしても、とてもいい環境だと思いました」。

「古高は何をしたいの?」の問いに戸惑う。やがて色々な糸がつながった

「今、入社して丸3年になります。戸惑いが消えたのは、この1年くらいのことですね」。古髙は言う。入社後しばらくは、戸惑いの連続だったのだ。理由は、for Startupsには明確なビジョンがある一方で、そこへの道筋は一人ひとりに任されていること。

周囲のメンバーは何をやるべきかを理解し、邁進しているように見えた。戸惑っている古髙は、「志水に『古高は何をしたいの?』と、度々聞かれました。それは社会人になってから一番難しい問いだったかもしれません」。

今でこそ笑って振り返るが、当時は都度、立ち止まり、「何のためにやるのか」と考えた。人よりたくさんの時間をかけて。

そんな悶々とした時間を過ごしながらも、「でも仕事は日に日におもしろくなっていきました」と古髙。ヒューマンキャピタリストの仕事は、何に対してもあてはまるような決まりきったソリューションがあるわけではない。自分の介在価値の最大化を目指すことが重要。言わば「売り物は自分自身」とも言える。

「最初は不安でした。でも、少しずつスタートアップを取り巻く様々な事柄、様々な人と自分との紐づきが増えていきます。例えば、この起業家と話せる。このベンチャーキピタルと話せる。このチームの成り立ちを知っている。このイベントがスタートした訳を知っている―など、複数の糸が、1本が10本に、10本が100本に、やがて1000本、1万本にと加速度的に増え、色々なことが有機的につながっていきます。ふと前を見ると、ものすごく世界が広がっている。『何で』と問いかける志水の目に映る風景が、僕もおぼろげに見えてきました」。

働く理由は?大切な人を救える人間になりたいから。プレッシャーに負けず進むのみ

では改めて、古髙は何のために働くのか。「家族、友人など大切な人を救える人間になりたいのだと思います。彼ら、彼女らに何か困ったことが起きたとき、戦える武器をいかに増やせるかを常々考えています。武器とは、お金、人とのつながり、あるいは思想や行動様式かもしれません」と、やや意外な答えが返ってきた。だが実は、これは就活ノートにも書いていたこと。社会人になり、働く環境も仕事内容も変わっていったが、根底にあるものは変わらない。

「個人が幸せなら、その集合体である会社が幸せで、会社が幸せなら社会が、日本全体が幸せになる。それを逆に辿ると、日本が幸せになれば、個人の幸せに戻ってきます。スタートアップを成長させ、日本を勝たせることが、回りまわって僕の周りの大切な人たちにも影響するのです」。

社名と同じ「for Startups」というビジョンから、自分がとるべき行動を理解し、それが就活時から変わらない「働く理由」とリンクする。色々なものが一本の線でつながった今、古髙は自分を信じて進むのみだ。

ちなみに、「成長」という言葉をことさら意識することはないという。「世の中の流れは速く、普通に生きているだけで何らかの変化があるはずです。世の中の変化に順応していれば、結果として成長していることでしょう。しかし、それは『自分はこんなに成長した』と実感するほどのものではないと思います」。しかしが、現代の環境の変化、技術の変化についていくのは容易ではない。学ばなければいけないことだって多い。「必死です。しかもfor Startupsは、世の中を船にたとえるなら舳先の部分、最先端にいます。責任に対してプレッシャーがかかることも時にはありますが、波をかぶりながらも前に進んでいるつもりです。その苦しさを、楽しいと思えるようになっていることが、いわゆる人としての『成長』かもしれません」。

自分の行動で世界を変えることができる。それが私たちの仕事の素晴らしさ

入社以来、ヒューマンキャピタリスト業務に従事してきた。年収数千万円クラスの極めて優秀なビジネスパーソンを何人もスタートアップに参画支援した。その一人は、金融のバックグラウンドがありで、ジョインしたスタートアップで手腕を発揮。とりわけ資金調達で存在感を示し、その会社の飛躍のきっかけを作っている。もはや、その会社にとって欠くことのできないメンバーとなっている。「その方とは今も、時々食事をご一緒します。よく『仕事は滅茶苦茶おもしろい』と言っていて、私自身もとても嬉しいです。この仕事は、関わる全ての人に『ありがとう』と言われる尊い仕事だと思います」。古髙は言う。

ヒューマンキャピタリストの仕事は、スタートアップの会社、転職する個人、起業家、VC、その会社の社員と家族も含め、関わる人全員に喜んでもらえる仕事だ。そして、やれることは無限にある。「売り物は自分」とは、先ほど、古髙から出てきた言葉だ。だからこそ「本を読み、ニュースを見て、人と話し、自分を進化させていくことが結果につながる。つまりは、自分の生き方がやれることの幅や成果に影響を及ぼす仕事だと思います。素晴らしいソリューションで世の中を変えることも素敵だけど、自分自身の行動で世界を変えられる私たちの働き方、チームとしての組織の在り方も本当に素敵だと思います」。

長い戸惑いの末に、この仕事の醍醐味を見つけた古髙。これから仲間になる人たちにも、仕事を楽しんでほしいと呼びかける。「楽しいときが、いちばんパフォーマンス上がります。うまくできるようになりたいと思って、自ら考えて行動して工夫も改善もする私たちと一緒に楽しめそうだと感じてくれたなら、ぜひ仲間になってほしい。私たちに足りないことはまだ山ほどあるでしょう。補完し合いながら、一緒に日本のためになることに時間を使いたいという人がいれば、お会いしたいです」。それが古髙からのメッセージだ。

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