Message
対話と挑戦で未来を拓く
〜無償の愛でつながる社会を目指して〜
沖縄県出身である私は幼い頃、米軍基地のフェンスを見て感じた違和感を忘れたことがありません。鋭い楔が我々の方を向いている。それは「入ってくるな」と威嚇しているように見え、無意味な境界線をつくることに深い悲しみを覚えました。そのときから心に芽生えたのは、「もっと楽しく、もっと自由に、人はつながり合えるはずだ」という想いでした。
私の故郷、沖縄はその地理的な特性から、国内においては閉鎖的で外への挑戦が難しい印象を持たれることも少なくありません。海外留学や大都市への進学を選ぶ人も少なく、インプットや刺激の機会が限られている。それは、目に見える選択肢が少ないからだと感じています。挑戦を諦めてしまうのは、一歩を踏み出すきっかけがないだけ、選択肢を知らないだけ。だからこそ、選択肢、「機会」を広げる存在でありたいのです。
2100年、日本の人口は半分になると言われています。それを想像するたびに恐怖を覚えると同時に、「今ならまだ変えられる」と思うのです。日本が、そして地方が新しい価値を生み出し、世界とつながる努力をすることで、地域も人も未来も変えられる。だから私はヒューマンキャピタリストとして、人との対話を通じて、一人ひとりが気づいていない可能性に光を当てたいと思っています。
人生の節目を迎えた時、スタートアップに挑戦したいと考えて下さる方がここ数年で格段に増えました。挑戦の機会に気づき、人生の選択肢を広げるお手伝いができることは、何よりも嬉しいことです。そして、日頃から起業家やVCなど様々なステークホルダーの皆様とご一緒しておりますが、どんな組織を共に創り、どんな未来を見据えるのか、これを語り合える瞬間がたまらなく楽しい。
日本は、素晴らしい国です。美味しいご飯、配慮ある国民性、美しい文化、そして安全な環境。この豊かさを次世代に繋げるためにも、挑戦を後押しする仕組みが必要だと感じています。私は、挑戦する人たちと共に、新しいサービスや価値を生み出す力になりたいです。人々が「成長できた」と実感し、「日本に生まれて良かった」と心から思える未来をつくりたいと考えています。
地球上の全人口72億人が友達になることは、現実的ではないかもしれません。しかし、それぞれの個性を認め合い、尊重し、承認する。それができる対話の文化を広げることで、人と人はもっとつながり合えるはずです。挑戦なくして未来なし。私はこれからも、挑戦する人々を支え、選択肢を広げ、共に未来を語り合える存在であり続けます。
未来を語る楽しさを、一人でも多くの人と分かち合いたい。
無償の愛でつながる社会を目指して。