撮影場所:WeWork 日比谷FORT TOWER
社内カンパニーを経て、2016年9月に設立したフォースタートアップス株式会社。これまでスタートアップ企業へ累計1,200名以上のCXO・経営幹部層をご支援することで、日本の再成長を担う成長産業支援を推進してきました。入社後、キーマンとなった彼らが活躍し、爆発的な成長を成し遂げたチームは少なくありません。設立から約7年経った現在、そのように支援した数々のチームが上場企業やユニコーン企業になっています。
今回、紹介するのはその一つ、「労働は苦役なり」という世の固定観念に真っ向から挑戦する株式会社ナレッジワーク。プロダクトで社員の能力向上や成果創造を実現する「イネーブルメント」に取り組む会社です。あらゆる仕事の体験を塗り替えていく挑戦の中で、まず最初に展開しているプロダクトは、セールスイネーブルメントクラウド『ナレッジワーク』。日本を代表するような数々の大手企業で導入されています。
リンクアンドモチベーションで取締役を務めた麻野耕司氏によるこの挑戦を、フォースタートアップスは創業間もない時期からご支援してきました。2023年11月には、子会社のフォースタートアップスキャピタル合同会社を通じて出資を行い、さらに絆を強めたところです。ナレッジワークCEOの麻野氏と、VP of HRの徳田悠輔氏、フォースタートアップスの代表・志水雄一郎とシニアヒューマンキャピタリスト・伊藤香奈の4人が、これまでの歩みとこれからについて語りました。
株式会社ナレッジワーク
CEO 麻野耕司 氏
VP of HR 徳田悠輔 氏
フォースタートアップス株式会社
代表取締役社長 志水雄一郎
タレントエージェンシー本部 シニアヒューマンキャピタリスト 兼 マネージャー 伊藤 香奈
創業半年からフォースタとタッグ。未来の日本の競争力をつくる挑戦を支援
▲ナレッジワーク株式会社 CEO 麻野 耕司 氏
——ナレッジワーク様とフォースタの出会いと歩みは、どのように始まったのですか。
麻野:僕は前職(株式会社リンクアンドモチベーション)で組織人事コンサルティングの仕事をしていたのですが、クライアントの一社だったメガベンチャーは、草創期においてフォースタさんが幹部採用の部分で非常に貢献されていました。その話を聞いて、「スタートアップを創業するときは、フォースタさんに手伝ってもらわないとあかんのやろな」と、勝手にそういうイメージを持っていました。
志水:私たちにとって麻野さんはスーパースターで、前職のリンクアンドモチベーションで『モチベーションクラウド』を立ち上げた方。恐らく国内最短でARR10億円を超えたプロダクトで、そのリーダーシップをもって起業されました。周りをSaaSビジネスに長けた投資家の皆さまが支えており、この挑戦は本当に未来の日本の競争力となるチームをつくろうとしているのだと感じましたし、そのストーリーを、私たちは絶対に応援しなければいけないと思いました。
でもこれは、ナレッジワーク様側に、自分たちが成長するために、誰にどれだけ時間を使うのかという選択権があってお付き合いできていることなので、今、こうしてコミュニケーションをとりながら、その先にある未来をともにつくれる可能性があることを嬉しく思っています。
麻野:いや、僕も嬉しいです。ありがとうございます。僕らも2020年4月に創業してすぐ、半年くらいで連絡しましたよね。
伊藤:はい。はじめてお話をいただいたのが2020年9月でした。
麻野:当時はまだ売上ゼロ。創業メンバーの7人で、プロダクトのβ版がリリースされるかどうかというタイミングで、一緒にやりたいと連絡しました。
伊藤:ユーザーさんはまだ数社で、「イネーブルメント」という新しい領域の事業を、ステルスでやっている状況で、私たちにとってもチャレンジでした。というのも、創業したばかりの企業さまとお付き合いすることはあるのですが、「事業内容はまだ言えません」ということはなかったので。候補者の方に「何をやっている会社さんですか」と聞かれても、事業内容の詳細は伝えられませんし、どうアピールしたらいいか、試行錯誤していたのが最初でした。当時はホームページも最低限でしたし。
麻野:本当にそうですね。あの頃は、ミッションの「できる喜びが巡る日々を届ける」とだけ書き、住所もメールも電話番号も載せていません。応募も「社員の知り合いを探してご連絡ください」と。何も知らない人からすると、隠れて何を企んでいるんだ?という感じだったと思います(笑)。それ、本当に紹介するのは難しいですね。
伊藤:なので、その頃のご支援は、麻野耕司さんという起業家のチャレンジ、価値観を話して、「まず会ってみてください」とお引き合わせしていました。
——徳田さんはまさに、そのようにしてナレッジワーク様と出会ったのですね。
徳田:はい。最初にフォースタさんからお話があったときは、何もわかりませんでした。
少し遡ると、そもそもスタートアップに行くことは自分の中で決めていて、ではどういう情報の取り方をしようかと考えたとき、当時、つきあいがあったVCの方が言うには「スタートアップの人材と情報はフォースタに集まっている」と。それで、フォースタさんに自分から声をかけました。
自分の中でキャリアの方向性などは決めていたので、ヒューマンキャピタリストの六丸さん(現・シングレス株式会社 代表取締役の六丸直樹)には、「自分はこうしたい。こんな環境を求めている」といった話をしました。すると、六丸さんは1分くらい考えて「具体的にはまだ何も言えませんが、絶対に徳田さんに合っていると思います」と言って、ナレッジワーク一社だけを紹介してくれたという経緯です。ご縁があって今に至っています。
——勧められるままに会ったら、ピンと来た感じでしたか。
徳田:そうですね。「労働は苦役なり」という人類数千年の固定観念を打破する。麻野から、これがナレッジワークが実現したい未来であり、自分のライフワークだと言われたときにグッと来るものがありました。多分、六丸さんもそのあたりの嗅覚が鋭いので、きっと好きになると見越して一社だけを紹介してくれたのでしょうね。
麻野:大ファインプレーでしたね。
満を持してリリースへ。成長に必要な組織をフォースタとともにつくってきた
▲フォースタートアップス株式会社 タレントエージェンシー本部 シニアヒューマンキャピタリスト 兼 マネージャー 伊藤香奈
——ステルスで始めてどのような成長ストーリーを歩んできましたか。フォースタとの関りも教えてください。
麻野:僕らは2020年4月に創業して、その年の10月にβ版をステルスで提供し始めました。そこから少しずつ無料ユーザーが増え、一年後の2021年10月に有償化しました。無料ユーザーは約20社あって、有償化したとき、全ての顧客企業様がご契約してくださいました。で、「あ、これはイケるんちゃうか」となって、半年間、対外的なリリースの準備をして、2022年4月にプロダクトをリリースしました。
伊藤:最初のご支援はビジネスデベロップメントの方で、まだステルスの段階でしたね。
麻野:はい。彼がいなかったら、リリースにたどり着けなかったかもしれません。創業から1年ほどは、ビジネスサイドは僕一人で、ほかはプロダクトやエンジニアリングのメンバーのみでした。僕と一緒にビジネス部門を立ち上げてくれる人ということで、事業責任者の経験もある人材が来てくれて、すごく助けられました。
伊藤:このときは、弊社から何名もお引き合わせしたのですが、なかなかご支援に至りませんでした。そのときに麻野さんから、「すごく素敵な方たちを紹介してくれているけれど、やはりどうしても最初の一人、自分の右腕になる人と思うと目線が上がってしまい、なかなかご縁がつながりません。このままだともう紹介してくれなくなってしまうのではと心配です」と、相談されました。
当然弊社事業にとってみればご縁に繋がることほど嬉しいことはないですが、だからと言って目線を下げて採用することは本望ではありません。私たちの使命は、麻野さんのチャレンジに本当に必要な人をご支援すること。そうお伝えしました。このようなやりとりもあったので、一人目のご支援が決まったときは嬉しかったです。
——その後、ちょうどリリースの頃に徳田さんが加わったのですね。
麻野:はい。徳田ともう一人コーポレートマネージャー(フォースタがご支援した渡邊 祐也氏)が入社してくれて、コーポレート部門を立ち上げました。2022年4月にプロダクトをリリースして、いよいよグロースのフェーズに突入するというターニングポイントで、組織や財務といった会社の基盤を支える二人がジョインしてくれた形です。元々、ほぼプロダクトとエンジニアのメンバーだけで立ち上がった会社なので、ビジネス部門やコーポレート部門は、フォースタさんと一緒に立ち上げてきた感覚ですね。
——成長の過程でどのような課題があり、フォースタはどのような支援をしてきましたか。
伊藤:ポイント、ポイントで課題や必要な機能ははっきりしていたと思います。リリース直後は、導入がどんどん決まっていくので、カスタマーサクセス(CS)を採用しないと立ち行かないとか。当時は、「新たに受注を取るのはやめよう」と話されていたくらいCSが足りておらず、まずその組閣が急務でした。
最近だと、新しいプロダクトを立ち上げるためにプロダクトマネージャー、プロダクトマーケティングマネージャーを必要としています。このように、背景も含めて今何が必要か、どのような順序で組閣していくかと、常に直面している課題にフォーカスしながら動いてきました。
麻野:そう考えるとやはり、事業の成長と組織の成長はすごく連動しています。創業からこの4年弱のなかで、組織の成長が事業の成長に追いつかず、足を引っ張ってしまうかもしれないと感じた瞬間が、要所要所でありました。それこそ、今、伊藤さんが言った、受注が増えて導入・運用しないといけないのにCSが足りなかったとき。本当に「受注を止める」と言ったのです。顧客満足を下げることがイヤだったので。そこでフォースタさんに泣きついて、CSのメンバーが入社してくれて、彼が本当に頑張って、今はエースとして活躍しています。
プロダクトもそう。マルチプロダクト展開をしていくために、プロダクトマネジメントの責任者をご紹介いただいたり、延べ16名の方が、フォースタさん経由で入社してくれていますが、顔ぶれを見ると本当にもう、常にその時々の課題に対してピンポイントで人材をご紹介してもらってきたのだなと思います。
僕は、リンクアンドモチベーション時代に組織人事のコンサルティングをやっていたので、いかに事業の成長において組織や人材が重要か、すごく認識はしていました。ただ、実際に実行して成果を出すことは難しい。スタートアップはどの会社も、優秀なメンバーの採用という点で困っています。自分も創業以来、その点に不安も持ってきました。
——そこにフォースタが寄り添ってくれましたか。
麻野:本当にそうです。僕たちの採用は、リファラルとフォースタさんがほとんどです。他のエージェントさんとのお付き合いを広げるのも難しいステージから、ずっと寄り添って支援してくださっていると感じます。
徳田:いわゆるエージェントさんとのお取引は、僕がナレッジワークに入ったとき、もう少しお付き合いを広げることも考えました。実際、少し広げてはみたのですが、なかなか簡単には成果が出ません。結局、人材紹介の実績は8割、9割がフォースタさん経由というのが実態ですね。
麻野:それは何でだろう?
徳田:フォースタさんがCanではなくて、Willで動いてくださることが成果に繋がっていると感じています。ナレッジワークの場合、まだスタートアップなのでポジション数はそれほど多くはなく、でも難易度はすごく高くて要件も厳しい。僕らなりのこだわりもあるところに、最後まで付き合いきるのは、もう合理ではなく、「ナレッジワークを応援しよう」としてくださるWillの話ではないかと思うのです。
だから、振り返るとフォースタさん経由で入社した16人の一人一人にドラマがありますし、伊藤さんとのSlackも、ときには150件くらいずっとラリーをやっていたり。それもこれも本気で向き合っているから。ここまでしっかり向き合ってくれるフォースタさんには本当に感謝しています。
今後3年でプロダクトを10個リリースへ。競争力の源泉は人材
▲フォースタートアップス株式会社 代表取締役社長 志水 雄一郎
——今後の事業の展望と、それに対してフォースタとどのように取り組んでいくか、教えてください。
麻野:僕がずっと変わらずに立ち向かっているのが、「労働は苦役なり」という考え方。働くことは苦しいことだという、人類が数千年前から持っている固定観念を変え、働くことは楽しい、おもしろいことだという世の中にしたいです。それだけを思って挑戦しています。
僕たちが取り組んでいる「イネーブルメント」は、直訳すると「できるようになる」。昨日できなかったことが今日できるようになる。今日、うまく進められていない仕事も、明日は進められるようになるかもしれない。すごく希望のあることです。しかし、世の中には上司や職場環境に恵まれず、努力しても成長できない・成果が出ない・報われないとうい人がとても多いです。そこに僕たちが「イネーブルメント」というコンセプトを実装したプロダクトを届けることで、努力すれば成長できる、成果が出る、報われるという世の中にしたい。そう思って、今、プロダクトをつくっています。
現在は、営業職向けの「ナレッジ」にフォーカスしていますが、やはり僕たちは、ラーニングやワーク、ピープルも含めたイネーブルメント全体ができるようにプロダクトを広げていきたいです。そしてそれを、営業職だけではなくほかの職種へも展開したい。そうやって世の中の人みんなが、「仕事は努力すればできるようになって、報われる」と思ってもらえるようにチャレンジをしたいのです。
今回、シリーズBのファイナンスが決まって45億円調達します。ここから3年で10個の新プロダクトをリリースすると決めています。やると決めて資金調達をしたので、そのプロダクトの準備をしていきます。
——フォースタートアップスキャピタルもこのたび、出資をしますね。
志水:フォースタートアップスキャピタルを設立した頃に、「僕らはハイブリッドキャピタルとなって、人もお金も投資して、日本を代表し、世界で戦う企業へと成長支援することをやりたい。いつかナレッジワークさんともそんな取り組みをしてみたい。」と麻野さんにお話していました。一年半経って今回それが実現しました。
麻野:そのとき、僕は志水さんの話にすごく共感したのです。経営はヒト、モノ、カネと言われ、モノは事業、カネは財務で、ヒトが人材の部分。経営の歴史を紐解くと、ヒト=人材の部分が後回しにされてきました。かつての産業は製造業が中心で、製品をつくるには工場が必要で、工場をつくるには資金が必要だというビジネスでした。当然、モノとカネが重視されます。しかし、今はソフトウエアのビジネスの時代になり、製品をつくろうと思ったらモノよりもカネよりもヒトが必要な時代になってきていると。
僕も、このナレッジワークという会社を、あまたのスタートアップの中でもっとも人材に投資し、その結果とても成長したという会社にしたいという考えが非常に強くありました。なので、ベンチャーキャピタルから投資を受けるとき、ただお金を集めるのではなく、事業や人材を支援いただける座組みにしようと考えました。
シードファイナンスは、とにかく資金が必要だったので、ビッグポケットのベンチャーキャピタルに入ってもらいましたが、続くシリーズAのときは事業を重視。セールステックを展開している会社と連携し、いよいよ今回は人材だと考えました。ここから人材勝負になると考えると、出資をしながら人材も支援する会社はフォースタさんしかいません。なので、僕としては一択でした。一緒に歩んでいただく株主に、人材に強いフォースタさんに入っていただくことは、僕のイメージしている経営にも非常に近いと思ったので、今回、実現できてすごく嬉しいです。
志水:私たちも嬉しいです。私たちは出資させていただく際に、経営や成長戦略に関して、既存の株主様へもインタビューを行います。そうすると、例えば「本当はこういう戦略だけど、もっと夢を追いかける理由はこれなんだ」とか、より企業の本質が見えてきます。それらをすべて飲み込んで、一蓮托生となってブライトストーリーを歩むかもしれないし、ときには泥水をすするかもしれません。それを、今回はナレッジワークさんと行います。一緒に必ずやり遂げたいと心の底から思っています。
麻野:ありがとうございます。もう顧客の基盤はかなりできてきて、製品のイメージも10個あります。資金も十分すぎるほど調達できました。あとは本当に人材です。ここからの5年間の成長の源泉は、とにかく人です。しかも僕たちは、人数だけではなく、人材水準を大事にしているので、絶対に人材勝負になる。そのためにまずHR機能を強化していますが、僕たちはフォースタさんを、社外にいるHRチームのように思っているので、本当に一緒に頑張りましょう。
実際、プロダクト10個は、並大抵のことではありません。プロダクトの数だけプロダクトマネージャー、プロダクトマーケティングマネージャーが必要です。だけど、これはとてもおもしろいポジションでもあります。ある程度、会社からのナレッジ共有を受けながら、新プロダクトを立ち上げていくので、多くの人にとって非常にいいチャレンジになるのではと思います。これ以外にも、ビジネスもコーポレートも強化していきたいところです。
プロダクトでも組織の在り方でも世の中を変える存在へ。両社で示すHRの価値
▲株式会社ナレッジワーク VP of HR 徳田 悠輔 氏
——フォースタから採用についてアドバイスをすることもよくありますか。
徳田:いつも多くのアドバイスをいただいています。一つ一つの面談についてのフィードバックのペースもとても速いです。毎週、お話ししていますし、Slackでも日々、コミュニケーション取っています。なぜ、この方は選考に進まなかったのか。弊社に対してご縁を感じなかった理由などのフィードバックを、詳細にしてくれます。僕らは市場を理解することがすごく大事なので、その目線や嗅覚をフォースタさんが持ってくださっている、担ってくださっていることへの頼もしさは、とても強く感じています。
伊藤:私たちにとっては、一人ひとりの候補者さんが選考を通過するかどうかも、もちろん大事なのですが、ナレッジワークさんの目線で求めている人がどのような層なのかを私たちがつかむこと、そして、その方たちに魅力的に感じてもらうような選考体験を作れているかが重要です。だから、こちらからもフィードバックをしますし、逆にナレッジワークさんからの率直なフィードバックもくださいと、お願いしています。日々、「どのような方が必要なのか」「その方に興味をもっていただくにはどうすればいいのか」といった会話を、すごくさせてもらっていますね。
——今後、ナレッジワーク様とフォースタで、一緒にどのような挑戦をしたいですか。
志水:先ほど、麻野さんがおっしゃったように、この2社で世に何を示していくかというと、それはやはりHRの価値だと思うのです。人の可能性がどれだけあって、人が正しく集い、肩を組んだときに何が起きるのか。その絶対価値の証明を、両者で挑戦していきたいです。
伊藤:ナレッジワーク様は、「イネーブルメント」を事業としてやっていくと同時に、自分たちも実現していくという思いも強く持たれていますよね。組織や採用について話すなかで感じています。
麻野:そうですね。僕は本当に、日本のスタートアップのモデルケースになりたいという気持ちでやっています。それは何かというと、今、まさに志水さんがおっしゃった、人を大切にして会社が成長するということの証明です。
スタートアップの中でも、例えば90年代後半に立ち上がったサイバーエージェントやディー・エヌ・エーなどは、新卒採用に力を入れてきました。2010年代のメルカリやビズリーチは、タレント採用に力を入れていました。そして自分たちは、2020年代代表の会社になろうと考えています。育成と採用のどちらか一方ではなく、新卒を採用して育成するのと、タレントを採用して活躍してもらうことの両方を実現する。まずは素晴らしいタレント、才能を採用する部分をフォースタさんにお願いし、一方で入社してからのみんながきちんと成長していけるような、イネーブルメントの仕組みもつくりたいと思っています。新卒もタレントもみんなが成長して活躍する新しいモデルケース。そのようなイネーブルメントカンパニーを目指しています。
僕は、モデルケースは大事だと思っています。例えばグーグル。こんな外国の日本でも、グーグルの本が出たら、みんなが読んで組織づくりを学びますよね。ディズニーランドがアルバイトのことをキャストと呼んだら、新橋の居酒屋でもアルバイトのことをキャストと呼んだりしますよ(笑)。モデルケースが波及することで世の中が変わっていく。僕は、一つはプロダクトで世を変えていきたいですが、もう一つは自分たちの組織がモデルケースになって、世の中に影響を及ぼしたいという気持ちがあります。それを、フォースタさんと一緒にできたらいいと思います。
徳田:このような世界観の実現や、3年でプロダクトを10個立ち上げるためにはどのような組織であるべきか。そういう話をよく麻野とします。そして、いつも「人が全然足りないね。執行役員だって、今の5倍はいないとこの世界観をつくれないよね」という話になります。すでにフォースタさんからのご縁で、僕も含めて2人、執行役員のメンバーがいますが、この5倍の10人はご支援いただけると嬉しいです(笑)。スタートアップにチャレンジするタレントから、どこよりも信頼を得ているフォースタさんだからこそ、一緒にチャレンジを一緒にさせていただきたいと思っているので、よろしくお願いします。
麻野:いいですね。そうしたら思いきりアクセルを踏めるので、全職種の採用をフォースタさんと一緒にやるフォーメーションを組みたいですね。
伊藤:ありがとうございます。私はもちろんですが、フォースタの100人のヒューマンキャピタリストたちの御社を支援したいという思いは、とても強いです。それは何度も勉強会に来ていただいて、麻野さんという起業家やナレッジワークという企業に対して魅力を感じていることが一つ。
もう一つは、これからの進化も共に歩みたいと思っているからです。創業半年から折々に、麻野さんから現在地を話していただいていますが、それが常に進化していて、自分たちも負けていられないと思います。目指している世界観の解像度がどんどん上がっていて、自分たちの進化が追いついていないと焦る。そんな思いをメンバーが持っています。一緒に進化したいと感じさせる企業だと思います。
麻野:ありがとうございます。伊藤さんはすごくリーダーシップがあって、候補者の方とのやりとりなどを見ても、僕は「この人、もうウチの人みたいだな」と思っています。なので、クォーターのキックオフにも呼びました。社員全員で2日間のキックオフをやるのですが、そこにも参加してもらって、伊藤さんに話してもらうなど、すごく頼りにしています。こんなのは、外部のパートナーの方では後にも先にも伊藤さんだけ。フォースタさんだけです。
徳田:そうですね。本当にがっぷり四つでやらせていただけるパートナー企業さんです。
伊藤:嬉しいお言葉です。ありがとうございます。
志水:これからもよろしくお願いします。