社内カンパニーを経て、2016年9月に創業したフォースタートアップス株式会社。これまでスタートアップへの累計人材支援数1,642名のうち、 約32%がハイレイヤー、幹部クラスの人材を紹介することで、日本の再成長を担う成長産業を支援してきました。入社後、キーマンとなった彼らが活躍し、爆発的な成長を成し遂げたチームは少なくありません。創業から5年を迎える現在、そのように支援した数々のチームが上場企業やユニコーン企業になっています。
今回、紹介するのはその一つ、「データによって人の価値を最大化する」をミッションに、CXプラットフォーム『KARTE』などを展開する株式会社プレイドです。2020年12月に東証マザーズに上場し、「DEALWATCHAWARDS 2020(ディールウォッチ・アワード2020)」にて、株式部門「IPO of the Year」を受賞、ここからさらに挑戦を加速していくフェーズにあります。代表取締役CEOの倉橋健太氏と、弊社取締役の清水和彦の2人が、これまでの歩みとこれからについて語り合いました。
共に、伴走して10人から200人超に成長
お二人の出会いはフットサル…。
倉橋:そう。2014、5年頃ですね。
清水:当時、プレイドさんは10人くらいの規模で、私たちも分社化前で社内カンパニーとして活動していました。そこから正式に契約するまでは2、3年かかりましたが、フットサルでのつきあいは続きましたし、新サービスのリリースやイベントなどの機会がある度にご一緒していました。
倉橋:当時はまだ、採用フェーズではないからお願いできなかったんです。でも、あのときフットサルを一緒にやっているから、その時点である程度信頼はできているんです。
最初のフットサル後の飲み会で記憶にあるのが、こんな自信満々な人たちがいるのかと(笑)。あのときは、まだ支援している企業も少なかったはずなのに「我々も、どのクライアントと共に歩むかに信念を持っています」と言っていて。そこまで言われたら、採用活動をスタートするときは声掛けなきゃと思うし、あのあふれる自信はいかほどのものかと思うじゃないですか(笑)。
確かに。清水さんは、プレイドさんのどのような点を素晴らしいと思ったのですか。
清水:技術力がすごいことは、最初からわかっていました。すごいけれど狙っているところもすご過ぎるから、これは壮大だなと。当初から私のなかでプレイドさんは日本発のスタートアップとして、グローバルにも果敢に挑んでいこうとしている、その気概を持ってやりきるチームだと感じていました。
それとは別に、一つ前の五反田のオフィスに移ったときの出来事が印象的でした。当時社員は10数人なのに80人くらい入る広さで、今のオフィスのような芝生があって(※現オフィス内には、フットサルコートほどの広さの芝生空間があります)、移転の何日後かにローンチパーティーに呼ばれて行ったら、そこに尋常じゃないほどの人があふれている。社員の10倍はいましたね。代理店やパートナーの人たちで、みんな本当に楽しそうにしていました。それを見て、このサービスは、この会社は、この人たちは圧倒的に愛されていることがわかりました。本当にいいものを作っているからこそで、この会社の実力の証明だと思いました。
そこから、今はもう200人規模になりましたね。
倉橋:はい。我々の血の4分の1はフォースタさんでできていると言えるかもしれませんね。社内で調べてもらったんですが、2021年6月22日現在で、社員が200人ちょっといてエージェント経由の入社が87人、このうちフォースタさんからは54人でした。
清水:それは嬉しい。。
あえてわかりにくいプレイドであり続ける。
能動的に調べて魅力を感じた人に来てほしい
倉橋:でも本当に、僕らの会社って紹介しにくいと思うんです。深さや長さもそうだし、抽象度が上がると文章にもしにくいし、だから、候補者の方とプレイドをつなぐときにクリアな解像度を持たせるのは難しい。それでもフォースタさんはいい方をどんどん紹介してくれる。それが万人にとっていい人ではなく、ウチに合う人が来てくれているんです。
清水:それはありますね。私がよく覚えているのは、プレイドさんがいろいろなエージェントとのつきあいも増えるなかで、人事の方に「もっと企業紹介などわかりやすくしたほうがいいんじゃないかと言われるんですよね」と相談を受けたんです。でも私は、わかりづらいままのほうがいいとアドバイスさせて頂きました。だって、わかりやすくしたらもうプレイドじゃなくなるし、わかりやすくなったプレイドで来た人は面接してもほぼ意味ないから。よくわからないプレイドに入りたい人でないと会っても意味がない。「私たちがそういう人を連れてくるから、そういう安易な方向に行かないでほしいです」という会話をしました。
倉橋:で、未だにそのまま。頑張ってもらおうと(笑)
ただ、HRの立場だと難しいですよね。やはり、接点も増やしたい。候補者増やしたい。わかりやすく説明コストを下げたい。期待値とのギャップも下げたい。いろいろ考えてシンプルにしたほうがいいんじゃないか、となるんだけど、でも、そこで、その人自身もコストを持ち出して必死に理解してくれた人のほうが絶対に弊社に合うんですね。それを押してくれるフォースタさんとは、やはり同じ目線感を持てているんですね。
清水:社内でもそうなんです。弊社ヒューマンキャピタリストが「プレイドさんはどこが魅力ですか」と聞いてくるので、私は敢えて「知らない」と答えます。まずその人自身が調べて、プレイドの良さを知ってほしいから。で、その後に打ち合わせをするときには、きちんと伝えます。
だから、候補者の方にも、ご紹介して魅力が伝わらなかったら、「オススメはしますけど、ご自身できちんと調べて、自発的に興味がわかなかったら無理して受けなくて良いです」とお伝えしています。その人が自分の頭で考えて、話を聞きに行きたい、入りたいと思わないと。「清水が言っているから」「人をたくさん採っているから」ではない、自分なりの理由を見つけないとお互いに良くないので、それは意識しています。
倉橋:いいですね。単なるインプットではなく、能動的に情報を取りに行くことが極めて大事です。僕の感覚では、フォースタさんから紹介していただいた人は、もちろん最低限の説明はしてもらっているんですけども、最後の一言は共通していて「言うておもしろいから行ってみ。行ったらわかるから」とドンと押す感じ。
清水:そう、それ。「後悔させない」とか言いますから(笑)
プレイドとフォースタの共通点!夢を語って仲間を募る
成長の過程では、その時々で組織の課題や変化もあったのではと思いますが。
清水:どうですか。あまり感じないですし、変わらないですよね。根本的に欲しい人は。プレイドさんが実現したいミッションを好きな人なら、そこのコアと自分の人生がはまっているかどうかだけだと思います。
倉橋:変わらないですね。最初にお会いした10人、20人の頃から、今の200人のフェーズで明確に変えたこともないし、変わった感じもしない。成長するに従って、よりいろいろな方たちと接点を持つ機会が増えて、より多様で、かつより優秀な方たちが増えているから、わざわざ変える必要はない気がします。
むしろその人たちが、入った後も会社のフェーズは変わっていくので、その時々のフェーズを見極めてどう活躍できるか考えられる人のほうがいいじゃないですか。だから、「その時点の」会社に入る人はほしくないですよね。
清水:周りから見たら、変わったように見えるけど、自分たちはずっと「何年後かにこうなる」と信じてやっているから、「あのとき思った通りになっている」というだけですよね。
成長の上で課題とか山場とか、わかりやすい試練があるといいのですが(笑)
倉橋:山場って、超えてしばらくすると覚えていないですよね。どこもドラマチックなことはいろいろあるじゃないですか。ウチも「残金5万円しかない!」とか、「支払いが1億何千万円とあるのに5000万円しかない!」とか。もっとヘビーなものもあったんでしょうけど覚えていない。山場は今も常にあるし、ずっとあるのが普通なんですよね。
『KARTE』が好きで集まった仲間がいるから、力を発揮して乗り超えてきたのでしょうか。
倉橋:そうですね、やはり、何で集まった集団かはとても重要だと思っています。
それでいうと、ウチは「面接っぽくない」とよく言われるんです。というのも、会社のやりたいことと自分の生きたい人生に重なりを見出せるかが重要だと考えているので、「僕らはこんなことをやりたくて、将来こんな世の中になると思うし、だからこうしたいよね」と、ずっとそんなトーンでやりたいことを話しているんです。それに対して「どう思う?」と。なので一方的に聞くような面接では全然なくて社員もよく喋るし、熱を帯びると喋りすぎちゃうっていうこともよくあります。
フォースタさんもそうですよね。で、みんな同じような熱量がある。
清水:ウチの採用基準が、「こういう(=プレイドさんとの関係)のを好きな人」だから。逆に言えば、クライアントによっては重たいと感じる人もいると思います。全員が「起業家好き!」で来るので、面倒だと思われてもおかしくない。だから、選んでいるというより、選びあっているんでしょうね。
倉橋:今の話を聞いて、一つクリアになりました。実はフォースタさんと候補者の方が競合することがままあるんです。一瞬、「プレイドとフォースタと迷っているの?全然違うビジネスだよね」となるんです。でもそういうことだ!
清水:根っこが一緒なんです、僕の解釈では。競合して当たり前。外から見ると全然違う事業のようですが、僕らからすると人の価値を最大化する表現方法が違うだけ。僕らは採用で、プレイドさんはデータで。突き詰めると本質は一緒なんです。だから本当に採りたい人は一緒で、残念ながらウチが負けているというだけですね。
倉橋:いや、ウチも負けてます。フォースタさんの会社にお伺いすると、絶対どこかで見たことある人が複数名います。「ああ、ここに競合がいた」と思うんですが、でも、そこからピュアに僕らを支援してくれるので、他社さんに行くならむしろフォースタさんに行ってくれたほうがいい。
まわりまわって仲間をつれてきてくれますね。
倉橋:本当にそうです。
プレイドは圧倒的に多様な事業を生み出す会社にバージョンアップ
倉橋:今、フォースタさんから50人以上入っていただいていますが、でも、まだウォーミングアップが終わったくらい。これから本気を出しますよ。
その「本気」を教えてください。
倉橋:今まで提供してきた事業は『KARTE』がメインですが、KARTEは僕らがマーケットにエントリーする一つの重要な手段であり武器でした。僕らは、その後にどう展開するかという絵をプロダクト着想時からかなり明確に持っています。KARTEの事業を通じて描いてきた仮説は確信に変わり、本格的にチャレンジする環境が整ったのが上場も経験した今だと思うので、まさにここからです。
今までは、プロダクトカンパニーとして強くなることを考え続けてきて、恐らくスタートアップ界隈だと、トップクラスに強いプロダクトチームになれています。プロダクトはビジョンに近いので、プロダクトがあるとそれに共感して人が集まってくる。実際、多様な仲間がいます。ただし、これまでのプロダクトはエントリーで、その後の事業展開の種。プロダクトをつくる会社でありながら、圧倒的に多様な事業を生み出す会社にバージョンアップすることが、これからのテーマです。
ワンプロダクトで一つの事業ドメインだった時代から、プロダクトは増え、事業もマルチドメインになる。それは今までの事業のやり方、採用のあり方ではまったく実現できません。これまでの経験の範囲にないことをやろうとしているので、自分自身、そこに一番ワクワクしています。
清水:やれる体力もつきましたしね。
倉橋:おかげさまで優秀なメンバーがたくさんいて、いくらでも事業を作れそうです。アイデアはアホみたいにあるんで(笑)。どうやったらそれらをちゃんとローンチして成長させられるか、吐き気がするほどです。でもおもしろい。
清水:倉橋さんは、昔からいい感じにちゃんとしていなくて、SaaSという文脈ならこうすればIPOできるとかトレンドがあるのに、ずっと王道ではないこと(無駄なこと)していますよね。そこが魅力です。
倉橋:無駄がすべてですよ。無駄がないと予定調和を崩せないし、想像外のことが起こらないので、意図的に無駄なことをやっています。
清水:そこが惚れ込んだ理由です。「普通こうだろう」という方向に行かない。「どんな未来を見せてくれるんだろう」とワクワクします。
倉橋:SaaSのメトリクスやよくある組織論とかは、ベストプラクティスかもしれないけど、時代が変われば変わっていくし、事業毎にそもそも違いがあるからそのままでは使えません。自分たちで考え設計できる人たちが一番強いから、普通という圧に負けず、あくまで自分自身で考えまくった後に、そこに対して付加できる確認ポイントでしかないですよね。
「基礎体力やそこそこ高い運動能力があるからやれる」という見方もありますが、誰でも最初からいきなりできるわけがないので、結局、意志の問題なんです。意志があるからおもしろい状態につながっていく。もっと無駄なことと辛い道を選びまくるスタートアップが増えてくるといいなと思っています(笑)。だって、そっちのほうが楽しいですから。
清水:そこを応援したいですね。フォースタが最優先でやるべきことは、倉橋さんの想像を超える人を紹介すること。ほしい人ではなく、むしろ採りたくない人を、「こんな人が来たら壊れちゃうかも」と、それくらいビリビリする人を紹介できたら、これこそフォースタの価値です。
もちろん、計画における採用人数に対して素敵な人は紹介していくのは当たり前ですが、それを超えて、局面を変える、物語を変えるような分岐点になる人を紹介できたら、本当に貢献できたと言えるのではと思います。
倉橋:いいですね。まさにそういうことをやらないといけない一年です。今は重要な節目ですから。
清水:僕らは最初からそういうことをしたかったので、それは、会社規模が大きくなっても変わりません。プレイドさん自身は大きくなったとは思っていないでしょうし、目指す世界に向かうような人と、僕らが接点を作れたらと思っているので、そこを期待してほしいです。
倉橋:その言葉、絶対に忘れませんので(笑)
人の力で無限の可能性を。再び採用にアクセル。フォースタが何とかしてくれる
清水:本当に人の価値は無限です。紹介フィーとかの比にならなくて、ガチですごい人が入ったら、何十億、何百億と返ってくるんです。最後は人だと、いい起業家はわかっています。
倉橋:そうなんですよ。その人自身が直接、非連続を起こすこともあるし、その人の影響で周りのモードが変わることも多分にあるじゃないですか。一人の持つパワーは本当にすごくて、呼び起こされる感覚がありますよね。周りが一気に引き出されるというか。
そこで、採用も本気を出すということですね。
倉橋:出しますよ。2019年の10月頃から半年間は、過去最高レベルにたくさんの仲間を受け入れているのですが、やはり「行く」となったときに全力でサポートをしてくれるのはフォースタさんだと、そのときの関係性で証明してくれています。
また、そのときにジョインした仲間が素晴らしくて。普通、採用人数が加速するとクオリティーは落ちると言われていますが、むしろ上がっているんです。いい意味で驚きました。その後、コロナもあったので、いったん採用を絞りオンボーディングや社内の密度向上にシフトしていたんですけど、そろそろまた本気を出す状況に来ています。
清水:成長戦略の中で、「フォースタがいるから何とかなる」と思ってもらえていることが嬉しいですね。アクセルを踏んでも大丈夫と。
倉橋:思っていますよ。「何とかなる、絶対に支えてくれる」と。
IRでも採用強化を言っているのですが、投資家からも「攻めてほしい」と言われることがとても多いんです。。ここから、ですからね。
清水:人の部分で協力していくことは第一路線ですが、その先に、日本のスタートアップの成功事例として、お互いにこういうタッグで行ったら成功していくんだと見えて、世の勇気になれたらいいですよね。
倉橋:そうですね。思うのは、スタートアップの社会への影響はもっと大きくなるべきだし、応援されるべきだし、魅力的なものとしてブランディングされていくべきだということ。でもまだまだ、そのような「チャレンジをする」こと自体を知らない人が世の中に本当に多いと思うんです。
弊社の場合、半分近くがリファラルで仲間になっていて、いわゆる採用市場であまり顕在化していない人たちが多く入ってきているのですが、どうしたらそのような人たちが顕在化するか。そもそも、どうしたらそのような選択肢があると知ってもらえるか。僕らにとっても課題だし、そこを一緒にチャレンジできるといいですよね。優秀な人も素敵な人もいっぱいいるんですけど、みんな、びっくりするくらいに知らないですよね。どうやったら、それを当たり前にできるんでしょうね。
清水:それですよね。次は、プレイドさんがスタートアップと組んで何かやるとか、また違う大人の役割があると思うんです。自分たちが大きくなって、スタートアップの良さを伝えるなど影響力を持つことが、まず我々が最初にやることだと思います。
倉橋:まさにそうです。自分たちの事業だけをやるより様々な企業と共に活動したほうが我々自身のこれまでの学びも循環して大きく返ってくる気がしていますし。スタートアップって、中だけ見ていると老けるんですよ。残念ながら、成長するとそうなるケースが多いようにも感じていて。それは好奇心、野心などがなだらかになっていくからじゃないかと思います。「満足」なのかもしれないし、言い換えると「飽き」なのかもしれません。
僕は、でかいことを目指して真剣にトライする上で、一番の天敵は「飽き」とか、そういう類のものであると感じます。先ほどの話に戻りますが、スタートアップにおける採用はスキルや経験ではなく、自分もその夢を語りたいかどうかなんです。そうやって入って来てくれた仲間が、仲間を活性化させる。何より自分自身もいつまでもワクワクしていたいと思いますよね。
フォースタートアップスも変革期。スタートアップ村を出て日本、世界を目指す山を登る
清水:ウチもいろいろ変わるんです。「for Startups!」というビジョンは変わらないのですが、そのために何をすべきか、ミッションをアップデートします。
倉橋:そうなんですね。てっきり「スタートアップ」じゃなくて「日本」とかになるのかと思いました。
清水:でも近いです。挑戦者に向き合うことがfor Startupsだとしたら、そうして社会をどうするのかと。
倉橋:そこね、それね。僕らも一緒に考えたいです。一緒にやれる可能性があると思います。最近思うのは、スタートアップの中で成長しているといっても、社会的インパクトはまだまだ小さいということ。やはり。社会課題の大きさから考えると、現時点での無力さや果てしなさを感じたりもする。でも、それこそがスタートアップがチャレンジすべきミッションだと思うんです。同時に、スタートアップだけでやり続けることも違うと思う。
清水:そこをサポートするメニューが、今、弊社がやっているパブリック・アフェアーズやオープンイノベーションの事業です。これは大企業のためにやっているのではなく、スタートアップを見極めるのと一緒で、本当にすごい大企業はどこか、もっと言うならそのなかにいる人を探しているんです。例えば、田中さんというすごい人がいれば、その会社とオープンイノベーションする。あるいは伊藤さんというすごい人が経済産業省にいるとか、鈴木さんというすごい人がいるのは何とか市とか。そこと何か実証実験しようという動きは、スタートアップ単体ではなかなか作れないので、私たちが先に走って行って切り拓く。そこと日本有数のスタートアップをつなげる。これこそが社会実装の支援です。
採用支援もこれからもさらに強化するし、それ以外の様々な動きを進めるのが、フォースタの成長戦略です。
倉橋:実は僕らも、産業のアップデートをテーマに、これまでの『KARTE』を主語にした動きではない、社会や産業、その先の生活者を主語に置いた「StudioZero」という、パートナーや企業との共創的な取組を開始しています。このコンセプトで採用活動もスタートしていて、御社にもお願いしていますが、むしろ一緒にやるやり方を考えたほうがいいかもしれませんね。
清水:そうなんです。次の段階で、僕らはスタートアップであり続けながら、次は日本社会や世界という高い山にアタックしなくてはいけないと思っています。どこから一緒に上っていこうかと、私たちがそれを見つけたら、次に続くスタートアップの発射台が高くなります。私たちの責任は、もうそちらにある。そう考えてもう一度、ミッションの抽象度を上げようとしています。
倉橋:いいなあ。一緒にやりましょうね。僕らがやらないと誰もやらない感じがするし。
清水:そう。「みんなでやろうぜ!」ではなく、俺らがやってみせる。
倉橋:間違いない。
素晴らしいですね。両社の共創を想像するとワクワクします。楽しみにしています。ありがとうございました。
取材のご協力:株式会社プレイド
インタビュー/撮影:山田雅子・塩川雅也